クープ・ドゥ・フランスはフランスで毎年開催されるトーナメント方式の大会のことです。
なんだか長い名前ですが、日本のニュース記事などでは「フランス杯」と略されている大会です。
ワールドカップ優勝経験もあるサッカー大国フランスの、ナンバー1を決める大会の特徴をご紹介します。
クープ・ドゥ・フランスはどんな大会?
まずはクープ・ドゥ・フランスがどのような大会なのか、基本情報をまとめます。
他の国のトーナメント方式の大会との共通点や違いを探してみるのも面白いかもしれませんね。
クープ・ドゥ・フランスに出場するチームは?
クープ・ドゥ・フランスへの出場資格があるのはフランスサッカー連盟に加盟している男子チームで、プロアマ関係ありません。
その数なんと8,500チーム以上という、とんでもない規模の大トーナメントがクープ・ドゥ・フランスなのです。
毎年これだけのチームが1つのトロフィーを目指して争うというのはサッカーの強豪国ならではですね。
尚、ニューカレドニアなど、フランス領になっている国もフランスサッカー連盟に加盟していますので、クープ・ドゥ・フランスへの出場権があります。
クープ・ドゥ・フランスの大会方式は?
クープ・ドゥ・フランスはトーナメント方式ですが、試合はすべて1回勝負で、90分で決まらない場合は延長戦、PK戦まで行われます。
原則として下部リーグのホームスタジアムで試合が行われますので、強豪チームが小さな街のスタジアムで試合を行うことがあるのも魅力の一つです。
大会は1回戦から決勝まで全部で14試合と長丁場ですが、フランスの1部リーグのチームが出場するのは9回戦からとなります。
1回戦から6回戦までは予選のような形で各地域圏(フランスの地方行政区画)の通過枠に応じて行われて、3回戦から5部リーグ、4回戦で4部、5回戦から3部のチームも出場してきます。
準決勝まで試合ごとに抽選が行われるのでトーナメント表の概念はなく、2部のチームは全国に広がる7回戦からの登場です。
クープ・ドゥ・フランスの開催時期は?
クープ・ドゥ・フランスは8月に開幕し、翌年の4月末から5月にかけて決勝戦が行われます。
一部間隔が空く時期もありますが、概ね2週間から3週間に1回のペースで試合が行われています。
試合数が多いからどんどん消化していかないと追い付かないですよね。
リーグ戦と平行して行われることとになりますので、チームのやりくりも大変ですね。
クープ・ドゥ・フランスの注目ポイント
クープ・ドゥ・フランスは1917年に第1回大会が開催された長い歴史のある大会です・
1927年からは決勝戦に大統領が訪れ優勝カップを手渡しするようになっているなど、国民的権威のある大会でもあります。
その他にもクープ・ドゥ・フランスならではの特徴がありますので、是非注目してみてくださいね。
クープ・ドゥ・フランスのスポンサー事情
サッカーの大会には冠スポンサーがつくこともありますが、クープ・ドゥ・フランスにはスポンサーはついていません。
ですが、スポンサー関係で特別ルールがあって、クープ・ドゥ・フランスの試合に出場するチームは、主催であるフランスサッカー連盟のスポンサーの広告をユニフォームに入れなければなりません。
普通プロのサッカーチームのユニフォームにはそのチームのスポンサーの広告が入っていますが、それは着ることができないということになります。
いつもと違うユニフォームを見る機会になるということですね。
ちなみにクープ・ドゥ・フランスは「シャルル・シモン杯」と呼ばれることもありますが、これはフランスサッカー連盟創立に尽力し、第1回大会の前に戦死した人物の名前から取られています。
クープ・ドゥ・フランスではいつもと違う背番号が見られる
クープ・ドゥ・フランスのユニフォームで特別なのはスポンサーだけではなく、一部の選手の背番号もです。
というのも、クープ・ドゥ・フランスの試合で使える背番号は1番~18番と決まっていて、出場する選手はスタメンなら1番~11番を背うことになるからです。
サッカーの背番号は通常ですと選手ごとに固定となっていますので、いつも同じですし19番以上の番号を背負っている選手も沢山います。
そんな選手のレアなユニフォーム姿を見ることができるのも大会の見どころですね。
強豪チームならクープ・ドゥ・フランスの最初の方は控え選手中心で挑むことになるので、普段は大きな番号の選手ばかりです。
選手にとっても1桁のエース番号を背負ってプレーするのは励みになりそうですね。
クープ・ドゥ・フランスは番狂わせが当たり前
クープ・ドゥ・フランスは1回勝負で、しかも下位チームのホームで行われるので上位チームが格下に敗れる波乱が起きやすい条件になっています。
ですがそれを差し引いても波乱が発生しやすいことでサッカーファンには知られており、2部や3部のチームが決勝まで勝ち進むことも頻繁にあり、優勝してしまったこともあります。
1部のリーグに所属しているから勝つなどという常識はまったく通用しない、予測不可能な展開が待ち受けているのがクープ・ドゥ・フランスの面白いところですね。
どこにでも優勝のチャンスがあることがさらに下位のチームのモチベーションアップに繋がるので、毎年目が離せない試合が続いています。
まとめ
クープ・ドゥ・フランスは何よりその規模の大きさが破格の魅力溢れる大会です。
ついついリーグ戦に目が行きがちではありますが、カップ戦もとても面白いのでぜひこの機会に注目してみてくださいね。